~喉の前には何があるの?~
喉の前には甲状腺というハート形の組織があります。そこで炎症が起きると喉が痛くなります。この痛みは風邪を引いた時のような痛みとなります。
実際、甲状腺が腫れていると気がつかずに咽頭炎(喉の炎症)と考えられてしまうこともあります。この前、「1週間前から喉がいたくてなかなか痛みが取れません」という患者さんが来ました。
診察してみると、甲状腺が腫れていて、炎症が起こっていることがわかりました。採血検査の結果、「亜急性甲状腺炎」(甲状腺炎のひとつ)とわかりました。
咽頭炎のときは抗生物質を使いますが、甲状腺炎の場合はステロイドを使って治療します。
~亜急性甲状腺炎は治るまでに時間がかかります~
この病気は治るまでに時間がかかることがわかっていますが、どのくらい長く続くかは最初の段階では予想がつきません。痛みの状態と甲状腺の状態を確認しながら少しずつ薬を減らしていかなければなりません。長く根気のいる治療になる可能性が高いです。
このようにただの喉の痛みがすべて風邪とは限らないので、痛みが数日続く場合は病院に行きましょう。
稲毛区 小中台クリニック
院長 池田雄次