病型分類

(1)多尿型
 脳の下垂体というところから抗利尿ホルモンと(バゾプレシン)いうホルモンが出ているのですが、このホルモンの量が少ないと尿を濃縮することができないのです。濃縮できないと尿量を減らせなくなり、結果として通常の人に比べて尿量が多くなります。
 この多尿型を診断するのに一番重要なポイントは尿の比重です。尿の比重が軽いときには尿を濃縮できていない、すなわちこのバゾプレシンというホルモンが不足していることが考えられます。
  バゾプレシンを補充することによって、尿量が減り、夜尿の頻度が減ってきます。一番早く治療の効果が明らかに出てくるのがこの型です。

(2)膀胱型

膀胱の容量は、体の成長に伴って大きくなるのが普通ですが、膀胱型のお子さんは膀胱の容量が非常に小さいです。
 膀胱の大きさを測るのは超音波で計測します。たくさん尿を貯めた状態で検査しないと測れません。だから、なるべくおしっこに行きたくてたまらない状態まで我慢してもらって検査をするようにお願いしています。

 音波検査を補ってくれるのが夜尿日誌(初診時にお渡しする日誌です)のがまん尿の記録です。夕方に水分を多めにとって限界まで我慢して尿量を測定していただきます。そうするとどのくらい尿をたくさん貯められるかがわかります。膀胱が小さいための夜尿症であるかどうかが診断できます。
この尿を我慢していただくことは膀胱を大きくするトレーニングでもありとても重要です。
 この型の多くの場合、投薬治療が必要となります。「最初は毎日あった夜尿が半分くらいに減る」ということが目標の治療になります。

(3)混合型

混合型のお子さんは、多尿型と膀胱型が混じっています。
この型の場合は抗利尿ホルモンと飲み薬を併用して治療を開始します。
しかし、なかなか治療に反応しないことも多いのです。

当院に来院される方の30%程度がこの型です。

(4)膀胱機能不全型

このタイプは尿量もそれほど多くはなく、膀胱のサイズも平均的な大きさでありながら、夜尿してしまうタイプです。
診断は夜尿日誌の夜尿量と起床時の尿量を比較します。
またがまん尿も比較していくと診断できます。
治療に最も難渋するのがこのタイプです。
薬の量を調整しつつ、いろいろと試行錯誤が必要になります。
もちろん日常生活の水分摂取量も少なくしていただきますが、それにもかかわらずなかなか夜尿が止まりにくいのです。
 最近、何人か夜尿アラームで効果が認められたので夜尿アラームを積極的に推奨しています。