血圧の左右差

「左右の腕で血圧の値が違うんですけど、どうしてですか?」

 


という質問を受けました。

 

 

この方の右腕の血圧は160/100mmHgで、左腕の血圧が120/100mmHgでした。

 

 

異常とされるのはどのくらいの差だと思いますか?

 

 

左右の血圧が10mmHg以上違えば異常とされます。

 

 

しかし、それが40mmHg違うとなるとあまりないことです。

 

 

ここで血管について少しお話ししましょう。

 

 

血管は密閉空間ですが、『密閉空間の中の圧力はどこも一緒である』というパスカルの原理は成立していません。

 

 

血管が細くなることによって、血流が極端に悪くなり圧力が下がることがあるからです。

 

 

さて、今回のケースもどこかの血管が細くなっている可能性が考えられます。

 

 

理由は後ほど述べます。

 

 

とりあえず、どこの血管が細くなっているかを調べる必要がありますね。

 

 

聴診器で変な音がするところを探します。

 


注意深く聴診器をあてていくと…

 

 

「ザーッザーッ」

 

 

という音が聞こえてきました。

この変な音のことを、血管雑音と言います。

 


血管雑音は、血管が細くなったり捻れたりすると聞こえます。

 


この血管雑音により、左腕に向かう血管のどこかが細くなっていることがわかりました。

 


さあ、復習です。

 


左腕へ向かう血管が細くなっていたらどうなるでしょうか?

 


左腕の血圧が下がりますね。

 


つまり、この患者さんは血管が細くなっているところがあったから左右の腕で血圧が大きく違ったんですね。

 


血管の治療をすれば、右腕の血圧も下がるでしょう。

 


左右の腕の血圧差が大きいときは担当医にご相談ください。