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血圧の薬ニフェジピンのメリット・デメリット

~血圧を下げる薬で最強なのはこれだ!~

 

血圧を下げる薬として現在も使われているニフェジピンという薬があります。

昔、救急外来でものすごい高血圧(200以上とか)に遭遇したときは、「アダ◯ート舌下(カプセルを噛み砕いたあと、口に含むまたは飲み込ませること)して!!」と叫んだものです。(アダ◯ートはニフェジピンの商品名)

15分くらいであっという間に血圧が下がるくらいパワフルでした。

私は未だに最強の血圧降下薬(血圧を下げる薬)だと思っています。

 

~最強だけど危険?~

ところが、この最強の薬ニフェジピンのカプセルによって血圧が下がりすぎてしまうことが判明しました。

 

添付文書(=薬の説明書)によると、"まれに過度の血圧低下を起こし,ショック症状や一過性の意識障害,脳梗塞が現れることがあるので,そのような場合は投与を中止し,適切な処置を行うこと.なお、速効性を期待した本剤の舌下投与(カプセルを噛み砕いたあと,口に含むまたは飲み込ませること)は,過度の降圧や反射性頻脈をきたすことがあるので,用いないこと. "と書いてあります。

 

カプセルの製剤はそのまま飲むならいいのですが、カプセル内部の液体を口に含むことは禁止されました。せっかくの最強の降圧薬ニフェジピンの利用価値がなくなりそうでしたが、カプセルではなく錠剤にすることでゆっくりと体内に吸収させることができるようになりました。それと同時に副作用もかなり解消されました。

 

~もう1つの副作用、リバウンド~

最強の薬にはもう1つ副作用があります。リバウンド(薬を急にやめたら薬投与する前よりも悪くなるもしくはもとに戻ること)です。この薬はあまりにも強力なために副作用のリバウンドも問題となります。

 

ここで、もう一度この薬の添付文書(=薬の説明書)を見てみましょう。

"カルシウム拮抗薬の投与を急に中止したとき,症状が悪化した症例が報告されているので,本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し,観察を十分に行うこと."と書いてあります。

 

ここでの「カルシウム拮抗薬」は他にアムロジピン、ベニジピン、アゼルニジピンなどがありますが現在この注意喚起が記載されているのはニフェジピンだけです。ニフェジピンの添付文書の「カルシウム拮抗薬」の部分はあいまいでわかりづらいので、「本薬剤(=ニフェジピン)」という表現に直してほしいですね。

 

さて、先ほどの引用をわかりやすく言うと「急にこの薬(=ニフェジピン)をやめると、血圧が急に上がってむしろ薬を投与する前よりも血圧が高くなることがある。」ということです。

つまり、いったんニフェジピンを使ってしまうとやめにくくなってしまいます。

なので最強の薬ニフェジピンは、他のどの薬を使っても血圧が下がらない患者さんに最終手段として使います。

 

~まとめ~

このように、最強の薬には強すぎる副作用があることがあります。

それでも効果が最強なことには変わりないです。このような強い薬を服用するときは、副作用を理解した上で服用するようにしましょう。


稲毛区 小中台クリニック 

  院長  池田雄次