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発熱外来二つの受診の方法【発熱外来】【当日オンライン診療】
発熱外来用の診察室には限りがあるため重症化リスクの高い方が優先になりますが、
なるべく多くの方を診療できるように二つの受診方法【発熱外来】【当日オンライン診療】を設定しました。
【当日オンライン診療】も検査(PCR、インフルエンザ、溶連菌など)が可能です。
対象者は以下の通りです。
発熱外来用の診察室には限りがあるため、重症化リスクの高い方が優先になりますが、
なるべく多くの方を診療できるように二つの受診の仕方【発熱外来】【電話診療】を設定しました。
【電話診療】も【発熱外来】同様、薬をお渡ししますし検査(PCR、インフルエンザ、溶連菌など)も可能です。
対象者は以下の通りです。
内科の症状
片頭痛
片頭痛の発作を起こすと、頭痛とともに吐き気がしたり動作により痛みが悪化し動けなくなったりします。
現在我が国では、推定約840万人の方が片頭痛に悩まされていて、そのうちの74%は生活に支障をきたしています。
また、そのうちのほとんど(88%)は自分の頭痛を片頭痛と自覚していません。
目次
1. 片頭痛はどんな病気?
2. きっかけは何?寝不足?寝すぎ?
3. 痛くなったときの薬について
4. 予防として使う薬は?
1. 片頭痛はどんな病気?
片頭痛はその症状から大きく二つに分類されています。
<前兆のない片頭痛>と<前兆のある片頭痛>です。
(a)前兆のある片頭痛の特徴
以下のような前兆を伴います。
● キラキラした光・点・線などが見えたり、視覚が失われる視覚症状
● チクチク感があったり感覚が鈍くなったりする感覚症状
● 言葉をしゃべれなくなる。理解出来なくなるなどの失語症状
(b)前兆のない片頭痛の特徴
● 片側性
● 拍動性(ズッキンズッキンする)
● 日常的な動作で悪化する
● 吐き気、嘔吐を伴う
● 光や音に対して敏感になる
● 頭痛の持続時間は4~72時間
このような頭痛が月に3回ほど起きるようになると<前兆のない片頭痛>になります。
<前兆のある片頭痛>は国民の2.6%であるのに対して<前兆のない片頭痛>は5.8%と報告されています。
(Sakai先生らによる日本における片頭痛の有病率調査)
片頭痛がどうして起きるのかは現在二つの説がありますが、結論は出ていません。
一つは脳の血管が拡張して三叉神経を刺激する説で、もう一つは脳の中央部の脳幹に原因があるとする説です。
2.片頭痛のきっかけは寝すぎ?寝不足?
片頭痛はある特定の状況やきっかけで発作が起こりやすくなります。
その誘発因子を理解し、把握しておき、避けるように心掛けることが片頭痛発作の予防につながります。
(a)精神的因子:ストレス(79%)、不眠(49%)、寝坊(32%)
(b)内因性因子:生理(65%)
(c)環境因子:天候の変化(53%) 臭い(43%)光(38%)熱(30%)
(d)食事性因子:空腹(57%) アルコール(37%)
(2007年 米国のKelman先生の報告による:%は全体における割合)
これらの因子を、一人の患者さんが複数持っています。
眠れなくて寝不足になった時も、寝坊するほど寝すぎてしまう時も誘因になります。
光がまぶしくて悪化する時もあれば、熱くて悪化する場合もあります。
空腹になっても起きやすいし、アルコールが原因の時もあります。
食べ物は個人個人で誘因となるものが異なるので自分で確かめておく必要があります。
3.片頭痛の治療
市販されているアセトアミノフェン、NSAIDSなどの鎮痛薬は価格も安く、軽症~中等症の片頭痛に効果があります。
片頭痛の患者さんの57%がこれらを使っています。
また、片頭痛は吐き気を伴う場合が多いので、吐き気止めの併用が有用です。
それでも効果がない時には、さらに一段効果のある薬(トリプタン)を医療機関では処方します。
(軽症) NSAIDS(鎮痛薬)
(中等症)NSAIDS(鎮痛薬)+吐き気止め
(重症) トリプタン
これらの薬は乱用するとむしろ薬物乱用頭痛を起こす場合があるので、飲みすぎないように注意する必要があります。
さらに、古くから使われているエルゴタミンという薬があります。
この薬は、吐き気の副作用を起こす場合が多いので、最近ではトリプタンを使用しても頭痛が頻回に起きてしまう方にのみ使用を考慮します。
また、発作が始まった場合の一般的な対処として、以下の3点があります。
● 静かな暗い場所で休む
● 痛む箇所を冷やす
● 入浴は控える
薬が手元にない場合などに試してみても良いかと思います。
4.予防はどうすればいいの?
片頭痛の発作が月に2回以上あるいは6日以上ある方は予防によって以下の3点の改善が期待できるので、治療を検討した方がよいと思います。
● 発生頻度の低下と重症度、頭痛持続時間の軽減
● 急性期治療の反応の改善
● 生活への支障の軽減
(慢性頭痛の診療ガイドライン2013による)
予防する際、代表的な薬は以下の3種類です。
1) 降圧薬
2) 抗てんかん薬
3) エルゴタミン
1)降圧薬は血圧を下げるための薬ですが、その中でも古くから片頭痛を予防するために使われてきた薬が数種類あります。
どうして効くのか明らかではないのですが、それらは比較試験が行われており、有効であることがわかっています。
2)抗てんかん薬(バルプロ酸)は神経細胞の興奮を抑制し、片頭痛予防に効果があります。
3)エルゴタミンは副作用が出なければ予防のために使えます。
《片頭痛に効果的なサプリメント》
マグネシウム、ビタミンB2、feverfew(ナツシロギク)があります。
<マグネシウム>
片頭痛のある人は、片頭痛が認められない人よりも体内のマグネシウム値が低くなります。
よって、マグネシウムの投与は片頭痛の予防に有効です。
<ビタミンB2>
ビタミンB2は1日あたり400㎎摂取すると頭痛頻度が減少し、頭痛日数が短縮したという報告があります。
ただし、通常のビタミンB2の使用量は1日あたり45㎎なので通常よりもはるかに多く使わなければ効果がないかもしれません。
<feverfew(ナツシロギク)>
feverfew(ナツシロギク)は古くから片頭痛予防に効果があるとされてきました。
現在のところ片頭痛の予防に有効かもしれないとする研究結果もありますが、結論ははっきりしていません。
まとめ
片頭痛は、痛みのために動けなくなったり嘔吐したりする場合もあり、日常生活にたいへん影響のある病気です。
市販のアセトアミノフェンやNSAIDSなどの鎮痛薬で痛みが止められる時は医療機関に受診する必要はないかもしれません。
それらの薬で効果がない場合はより効果の高い薬を使ったり、予防薬を検討した方が良いと思われます。