MENU
発熱外来二つの受診の方法【発熱外来】【当日オンライン診療】
発熱外来用の診察室には限りがあるため重症化リスクの高い方が優先になりますが、
なるべく多くの方を診療できるように二つの受診方法【発熱外来】【当日オンライン診療】を設定しました。
【当日オンライン診療】も検査(PCR、インフルエンザ、溶連菌など)が可能です。
対象者は以下の通りです。
発熱外来用の診察室には限りがあるため、重症化リスクの高い方が優先になりますが、
なるべく多くの方を診療できるように二つの受診の仕方【発熱外来】【電話診療】を設定しました。
【電話診療】も【発熱外来】同様、薬をお渡ししますし検査(PCR、インフルエンザ、溶連菌など)も可能です。
対象者は以下の通りです。
皮膚科について
じめじめした梅雨がやってきましたね。
この時期は〇〇が多く発生します。
5月から7月は、〇〇、、、
水虫が多く発生する季節です。
では、なぜこの季節に水虫になりやすくなるのでしょうか。
水虫は湿気が大好きなんです。そう、だから水虫は梅雨時期に発生しやすいのです。
〜水虫が繁殖しやすい条件って?〜
繁殖しやすい条件は2つあります。
水虫はカビの一種で、カビの繁殖には温度と湿度が関係しています。
よって水虫の繁殖条件は温度と湿度です。
①温度
至適発育温度(水虫が最も繁殖しやすい温度)は37℃です。
足の体温は常に37℃なので季節の影響を受けず、水虫にとって常に繁殖しやすい温度となっています。
つまり温度の条件はあまり変化しないので湿度の管理が大切になります。
②湿度
水虫が最も増殖する湿度は100%です。
24時間、湿度100%の条件下では水虫が皮膚に高率に侵入することが分かっています。
足の指と指の間の湿度は、靴下を履いていると100%、脱いだ状態で80%です。
だから一日中、特に寝るときも靴下を履いていると足の湿度が24時間100%となり、水虫が増殖しやすくなります。
では、どのようにすれば予防できるのでしょうか?
ポイントは
1)家では裸足で過ごす 2)毎日足を洗う
です。
1)裸足で過ごす
湿度が85%まで下がると水虫は皮膚への侵入が困難になります。
靴下を脱いだ状態では指の間の湿度は80%なので、家に入ったら裸足で過ごすことが重要です。
1日のうち数時間裸足でいれば、水虫が皮膚へ侵入する確率が減ると言えます。
2)毎日足を洗う
毎日足を洗っているとその度に皮膚から水虫が落ちていくのでほぼ確実に予防できます。
ただし、足に傷が付いている場合は湿度が85%以下になっても24時間以内の皮膚への侵入が可能になってしまいます。
この場合、最低でも1日に2回足を洗えば予防できる可能性が高くなります。
(参考文献:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjmm1990/41/1/41_1_5/_pdf)
〜水虫の症状は?〜
「足がかゆい」
というのは水虫のコマーシャルでよく聞く症状ですが、実際に水虫にかかっている人で足がかゆい人は10人に1人くらいしかいません。
赤くなったり、ジュクジュクしたり、カサカサしたり、皮膚が剥がれ落ちたり、ふやけたり、水ぶくれができたり、症状は様々です。
逆に言うとこれらの症状が全くない人は水虫ではありません。
では、これらの症状があれば水虫かといえばそうとは限りません。
この水虫の症状は他の湿疹と共通の症状でもあります。
ですので、症状から水虫を診断することはできないのです。
〜水虫の塗り薬の効果ってどのくらいあるの?〜
「水虫かな?」と思ったとき、まず市販の塗り薬を使ってみようと考えるのではないでしょうか?
下記は一般的によく使われている水虫の塗り薬とその有効性です。
有効性は医療用医薬品の添付文書(=薬の説明書)から引用しました。
有効性が高いと感じられるか、この程度しか効かないのかと感じられるか分かれるところかと思います。
しかし一つ言えるのは、およそ4人に1人は効果がないということです。
「診断的治療」という言葉があります。
水虫の治療をしてみたらよくなったから診断は水虫だったんだろうと考えることです。
診断してから治療するのではなく、治療してから診断します。
たしかに、水虫がいて薬がうまく効いたならばこれでも問題ありません。
しかし、上記の表からわかる通りおよそ4人に1人は最初の薬で効果がありません。
「水虫かな?」と思ってとりあえず水虫の薬を塗って効かなかった時おそらく、助けを求めて皮膚科を受診すると思います。
これが医師にとって割と困ることなのです。
ここで簡単に水虫が見つかれば問題ないのですが、水虫がいなかった場合に診断に悩みます。
なぜなら、そういう患者さんの足の皮膚を顕微鏡で観察してみて水虫がいない時、以下の2パターンの可能性が考えられるからです。
①水虫がいてすでに退治されたのだが、薬に皮膚がかぶれてしまい治っていないように見えている場合。
②もともと水虫はいなくて、別の疾患だった場合。
この2つは本当に区別がつきませんので明確な診断ができません。
このように、水虫と仮定して自身で治療してしまった場合、最初の治療でうまくいかないと診断が上手くいかず治療が迷走することになりかねません。
水虫の薬を使う前にまずは皮膚科で顕微鏡検査を受けることをおススメします。
〜水虫の診断はどうやるの?〜
ではどうすれば水虫と診断できるのでしょうか。
まず、水虫の病変があると思われる皮膚の一部をピンセットやカミソリでスライドグラスに落とします。
そこに水酸化カリウムの水溶液を数滴ほど落としカバーガラスをのせて顕微鏡で観察します。
糸状の菌糸(カビは菌糸の集まりでできてます)が出てきたら水虫です。
(当院での顕微鏡の写真です。糸状に伸びている菌糸が多数認められます。)
〜治療はどれくらいの期間かかるの?〜
足の水虫と診断されたら塗り薬で治療します。
皮膚が入れ替わるのに成人の場合は3ヶ月程度かかるので、少なくとも3ヶ月は毎日薬を塗り込まなければなりません。
これは若い人ほど短い時間で済むし、年齢が高いほど長い期間かかります。
〜水虫はどこにでもいる!〜
水虫はスポーツクラブの足拭きマットにも、温泉の脱衣所の絨毯にもたくさんいます。
そして実は家の絨毯にもたくさん潜んでいるのです。
しかし、毎日足にくっついてくる水虫たちは歩いているうちに自然に落ちます。
そして乾燥していれば皮膚に入り込んできません。
しつこいようですが何度でも言います。
湿気は敵です。
~まとめ~
水虫にならないように、毎日足を洗いましょう。
家では毎日裸足で過ごしましょう。
そして、水虫かもしれないと思ったら、何も塗らずに皮膚科を受診して顕微鏡検査を受けましょう。